冬かげろう
冬服の大学の制服を着ている青年・・・公彦が、学校へ向かうバス停でバスを待ってる。
その横には、今の時期には場違いな、浴衣姿で狐のお面を横にかぶって公彦と並んで一緒にバスを待つ、三郎の存在に、公彦は気づかない。
バスが着たので、乗り込む二人。
公彦は、今年の春大学を卒業し、隣町に就職する。バスの窓を眺めていた。
三郎は、前を向いたまま、バスの座席に座っている。
大学についたので、バスを降りる二人・・・。
『公彦さん』
三郎が、公彦に声をかけた。
「わぁー!びっくりした。なんでまた、ここに?」
『出会った場所が、ここの校庭です。別れも粋に、ここでさよならしましょう』
「え?僕なにかしましたか?もしそうなら、謝ります」
三郎は、公彦にそっと手を伸ばし、公彦の手を握る。
『公彦さんと出会えて良かった。楽しかったですよ』
三郎が公彦に別れの言葉を言った瞬間。公彦の目の前から三郎が、姿を消した。
いや公彦が、三郎の姿を見れなくなったのだ。
「三郎?三郎ー!!」
大きな声で公彦は、叫んだが、近くで佇んでいる三郎が呟いた。
『あっしが見えてるうちは・・・と前に言ったじゃないですか?公彦さんは、もう立派な大人になってしまった。お元気で・・・』
そう言って三郎は森の茂みに、入って行った。
茂みの音がカサカサと音をたてた気がして、公彦は振り向いたが、誰もいない。
「三郎・・・寂しい時、傍にいてくれてありがとう」
公彦は、別れを胸に刻み、大学の校舎に入って行った。
終わり
後書き
公彦・三郎シリーズ終わりました。また、二人には新たな出会いと別れがあるでしょう。そして成長していく事でしょう。
では、また新たな物語りで会いましょう。
兎



Blue Labyrinth
Diary
最近のコメント